授業科目名 | 歴史学 |
サブタイトル | (歴史家は過去の何に注目し,どうとらえてきたか) |
授業番号 | NA204 |
担当教員名 | 大山 章 |
対象学部・学科 | 現代生活学部 人間栄養学科 |
単位数 | 2単位 |
開講年次 | 2年 |
開講期 | 後期 |
必修・選択 | 選択 |
授業形態 | 講義 |
【授業の概要】 「歴史」と聞くと,書かれたものを読み,記憶する,どちらかと言えば受け身のイメージが強いが,「歴史学」は,過去の出来事を史料を用いて分析・解釈し,それをもとに歴史像・時代像を描き,叙述する主体的な営みである。この授業では,近年話題になっているものを中心に,歴史家が過去の出来事や時代をどのようにとらえ,解釈してきたかを取り上げる。授業の半分は,特定の時期・時代を取り上げるが,一つのテーマ・視点で長い歴史をあつかう回,歴史研究にかかわる内容をあつかう回も設ける。 |
【到達目標】 1 歴史学の意義と歴史研究の基本を理解することができる。
2 近年の歴史研究の成果について理解することができる。
3 史料をもとに,積極的に考察したり,発表したりすることができる。
なお,本科目はディプロマポリシーに掲げた学士力の内容のうち,<知識・理解><思考・問題解決能力>の修得に貢献する。 |
【授業計画】 |
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第1回:歴史と歴史学
歴史をなぜ学ぶか?歴史学とはどんな学問か? |
第2回:農耕・牧畜の始まり
オリエント,東アジアを中心に |
第3回:気候変動・災害と歴史 |
第4回:モンゴル帝国 |
第5回:東アジア海域の歴史
倭寇が活動し,沖縄が琉球王国であった時代 |
第6回:様々であった国というまとまり |
第7回:歴史研究における地図の利用
国土地理院の旧版地図を中心に |
第8回:世界の一体化
コロンブスの交換と日本銀 |
第9回:イギリスの工業化とフランス革命
それぞれの研究史をたどると |
第10回:ジェンダーと歴史 |
第11回:東アジアとウェスタン・インパクト
清と日本がウェスタン・インパクトにどう向き合ったか? |
第12回:アメリカ合衆国とメキシコ
3000km以上に及ぶ国境線で接する両国関係史 |
第13回:歴史の中で「人種」はどのようにつくられたか
もともとは存在しなかった「白人」 |
第14回:感染症と歴史
ペスト,コレラ,スペイン・インフルエンザ |
第15回:自分なりの歴史像を描いてみよう |
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評価の方法 |
種別 |
割合 |
評価規準・その他備考 |
授業への取り組みの姿勢/態度 |
20% |
意欲的な受講態度,発表・討議への参加度,予習復習の状況によって評価する。 |
レポート |
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小テスト |
10% |
前回の授業の基本的な事項の理解度について評価する。 |
定期試験 |
60% |
授業で取り上げた内容の理解度,歴史的事象についての自分の考えを根拠をあげて論理的に表現する力について評価する。 |
その他 |
10% |
授業後に提出するコメントペーパーの内容によって評価する。 |
自由記載 |
定期試験は,論述を中心とした筆記試験とする。(持ち込み可) |
【受講の心得】 「歴史学」は,定まった知識を覚え,蓄積するものではなく,自らが生きる時代が直面する課題などをふまえて,過去を様々な切り口から追求する学問です。一定の歴史的知識は必要ですが,より大切なのは,人の行動や社会で起きていることに対する関心や疑問です。また,授業では,可能な範囲で史料をもとに考察したり,発表したりする活動を設定します。積極的な参加を期待します。 |
【授業外学修】 予習として,高校の世界史・日本史などの教科書の関係部分を読んでおく。授業後は,授業で取り上げられた時代,テーマについての歴史像,時代像などを,自分なりに文章にまとめておくようにする。
以上の内容を週当たり4時間以上学修すること。 |
使用テキスト |
自由記載 |
レジュメ,資料を配付する。 |
参考書 |
自由記載 |
授業で随時紹介する。 |
【担当教員の実務経験の有無】 有 |
【担当教員の実務経験】 中学校教諭,岡山県教育センター研修講座講師 |
【担当教員以外で指導に関わる実務経験者の有無】 無 |
【実務経験をいかした教育内容】 学校現場での歴史教育の経験を生かして,歴史に関する今日的な内容,テーマをわかりやすく指導する。 |