中国学園大学 令和4年度(2022年度) シラバス
授業科目名日本国憲法 サブタイトル(身近な問題を通して憲法の役割を考える) 授業番号NA206
担当教員名俟野 英二  
対象学部・学科現代生活学部 人間栄養学科  単位数2単位 
開講年次2年 開講期前期 
必修・選択選択 授業形態講義 
【授業の概要】
全体としては,学生目線の身近な憲法問題を取り上げ,まず関係する憲法の基本原理及び基礎知識を講義する。また,その基本原理等に関係する発展的な憲法問題をグループワークで調査・考察させ,それを基に全体で議論する。さらに,各学生が任意に選択した発展的な課題について,中間レポートにまとめて提出させることにより,問題の全体像の把握と,多面的な分析及び自らの見解の形成や表現の仕方を身に付けさせる。
 各授業では,まず,身近な憲法問題を提示した後,その中に含まれる憲法上の課題に関して基本原理及び基本情報の講義を行う。そして,各授業における小テストにより,その基本原理の理解及び基礎知識の定着を確認する。
 また,その基本原理等に関する憲法問題を発展学習として課題を示し,授業外でグループワークにより,問題に取り組む。そして,グループワークで協議した内容を授業で発表し,対立する見解や参考となる情報をクラス全員にプレゼンテーションする。それについて,質問担当グループとの質疑及び全体討議を行う。なお,新型コロナのまん延防止対策に伴ってオンライン授業となった場合には,Google Classroomを活用してグループ学習,講義における質疑を行う。
【到達目標】
憲法の基本原理・原則および基礎知識を理解し,それらを活用して身近な憲法問題を主体的に考えることができるようになることを目標とする。
なお,本科目は,到達目標達成の前提として異なる価値観,文化,背景および相互関係を知り,深い認識と理解の修得を伴うことから,職業人としての高い倫理観と豊かな人間性と社会性の修得を必要とするので,ディプロマポリシーに掲げた学士力の内容のうち<態度>の修得に貢献する。また,体系的な思考方法を学び,多面的に分析し,自らの見解を形成する能力の修得を目的とするので,ディプロマポリシーに掲げた学士力の内容のうち<思考・問題解決能力>の修得に貢献する。
【授業計画】
第1回:ガイダンス,憲法とは何か
憲法とは何かについて学ぶ。
土俵における女人禁制のルールが憲法に反しないか考える。
第2回:国家機関としての象徴天皇制
国家機関としての象徴天皇について学ぶ。
「日本国の象徴」と「日本国民統合の象徴」の意味における議論を考える。
第3回:憲法が目指す平和を守る仕組み—―平和主義――
戦争の放棄と平和主義について学ぶ。
沖縄の戦後史について調べてる。
第4回:人権を守るための組織――統治機構1――
政治と国民,国会議員,選挙権,選挙制度,政党について学ぶ。
若者の投票率改善について考える。
第5回:人権を守るための組織――統治機構2――
国会,内閣について学ぶ。
国会中心立法について考える。
第6回:人権を守るための組織――統治機構3――
地方自治,裁判所について学ぶ。
知る権利と公正な裁判について考える。
第7回:国際化のなかの日本人,日本にいる外国人の権利
日本国憲法上の人権が外国人に保障されるか,日本人と異なる扱いが許されるかを学ぶ。
外国人労働者の受け入れに関する問題を調べる。
第8回:良心を持つ自由,貫く権利
思想・良心の自由について学ぶ。
学校における政教分離について考える。
第9回:表現の自由と書かれない権利
表現の自由と名誉やプライバシーについて学ぶ。
教師や児童生徒に関するSNSの書込みについて考える。
第10回:知る権利とマス・メディアの自由
知る権利とマス・メディアの自由などについて学ぶ。
情報通信基盤(プラットフォーム)に対する規制について考える
第11回:営業の自由と消費者の権利
職業選択の自由,営業の自由と消費者の権利について学ぶ。
職業を規制することの合憲性について考える。
第12回:働く人の権利
勤労の権利や労働基本権について学ぶ。
非正規労働者の問題について調べる。
第13回:困った時の権利,差別されている人たちへの配慮
憲法25条の歴史的,社会的意味,社会保障制度について学ぶ。
積極的な格差解消の取組みの合憲性について考える。
第14回:家庭と女性・子どもの権利
憲法における家庭と女性・子どもの権利について学ぶ。
同性愛者のカップルに婚姻と同じ保護を与える制度について考える。
第15回:学校における生徒の人権
生徒の教育を受ける権利,学校内外での権利について学ぶ。
いじめ問題を憲法から考える。
評価の方法 種別 割合 評価規準・その他備考
授業への取り組みの姿勢/態度 15% グループワークなどにおける取り組み姿勢に基づいて評価する。
レポート 15% 1回実施。問題の背景(憲法上の対立点)を正確な基本的情報に基づいて,判例・学説,結論を憲法や基本原理を使って結論に対する理由が書けていることで評価する。
小テスト 30% 各回(章)における基本原理や基礎知識の理解をしているかで評価する。各章(2%)✕15回。
定期試験 40% 記述式試験により基本原理,基礎知識の習得,論理的な思考の定着を評価する。
その他
自由記載
【受講の心得】
1履修を希望する者は,初回にグループ分け及びグループ発表の仕方について説明するので必ず出席すること。
2受講者は受講期間中に1回以上発表及び質問の機会を与えるので,割り当てられた課題の回はグループ全員が積極的に準備しておくこと。
3各章(回)の理解度の確認のための小テストがある。
4新型コロナによる規制がない場合,ほぼ各回にグループワークの発表および質疑がある。
5中間に1回(第7回頃)にレポート課題がある。
【授業外学修】
事前学習:テキスト及び講義資料の予定範囲を読み,意味の分からない用語についてインターネットや辞書を使って調べておく。
事後学習:前回の講義において学修した基本原理や基礎知識を復習する。理解が不十分であったところをテキストや講義資料を読み返して理解を深め,ノートに整理して,小テストに備える。
 また,発展的学習として指定された課題について,インターネット等で調査し,調査した情報や講義により修得した基本原理や情報を踏まえて,各自の情報や意見を整理する。さらに,グループワークに参加し,協力して必要事項を調査するとともに,課題に関してそれぞれの意見を交換し,グループとしてプレゼンテーションができるよう共同作業を行う。
 さらにまた,中間レポートの課題を選択し,講義におけるグループ発表や質疑を整理し,疑問点を調査する。そして,自分の意見を練り,レポートにまとめる。
 事前学習及び事後学習を合わせて,1週間に4時間程度必要である。
使用テキスト 書名 著者・編集者 出版社 定価 ISBN
憲法のちからー身近な問題から憲法の役割を考えるー 中富公一編著 法律文化社 2400+税 978-4-589-04140-1
自由記載
参考書 書名 著者・編集者 出版社 定価 ISBN
自信をもっていじめにNOと言うための本 中富公一 日本評論社 2300+税 978-4-535-52038-7
自由記載 右崎正博・浦田一郎編『基本判例1 憲法[第4版]』(法学書院,2014年)
【備考】
令和4年度改訂
【担当教員の実務経験の有無】
【担当教員の実務経験】
県教育委員会,県(人権・同和政策課)
【担当教員以外で指導に関わる実務経験者の有無】
【実務経験をいかした教育内容】
いじめや学校内の人権問題など学生に身近な人権問題および統治の仕組みを学生の目線で憲法の基本原理から説明する。